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5.金利上昇リスクをよく考えよう

金利上昇で家賃アップ?

平成バブル崩壊以来の長引く景気低迷を受け、政府・日銀は、超低金利政策や量的緩和政策などによって、景気をテコ入れしようと懸命でした。
これらの政策は、一定の成果を上げてきたと言えます。
低金利で潤沢な資金を得たディベロッパーは、積極的に用地を買収し、分譲マンションや戸建て住宅を大量に供給してきました。
大規模な再開発も進みました。

これらが景気をある程度まで下支えしてきたのは事実でしょう。

それだけに、金融政策の歴史的な転換が不動産市況にどのような影響をおよぼすのか、経済関係者の誰もが注視しています。

「金利が上がるときは、インフレになるときです。つまり、金利が上がれば、その分だけ家賃収入も増えるから大丈夫ですよ」というのを常套句にしている不動産営業マンもいるようです。

はたして、そう言えるでしょうか?

金利のリスク

たとえば、銀行から1億円の融資を受けて投資用マンションを購入した場合、金利2%・期間30年(ボーナス返済なし)で計算すれば、月々の元利金返済額は、36万9,619円です。
しかし、金利が5%に上がった場合には、なんと53万6,821円にまで返済額が急増するのです。この、45%もの返済負担の増加を、はたして賃料の引上げその他で吸収できるのでしょうか。

賃料を引き上げられないとすれば、その分だけ手取り収入が減ります。
手取りが減るだけならまだしも、赤字に転落する可能性もあります。
最悪の場合、銀行への借入返済が滞る恐れもあるのです。

バブル景気が発生する以前の80年代に、住宅ローンやアパートローンの金利は、5%~8%くらいが当たり前でした。
それを思えば、事業計画に当たって、5%くらいの金利上昇は当然に想定しておくべきでしょう。

リスクを計画しておく

超低金利時代から高金利時代へと移行すれば、不動産の事業収支計画は根底から狂ってしまい、時には破産に追い込まれることにもなりかねません。

ですから、不動産投資に当たっては、金利上昇のリスクをあらかじめ想定して、常に最悪のシナリオを回避できるような計画を立てておくことが基本であることは言うまでもありません。

見通しを立てた事業計画が大切です

このような時代に、不動産投資はどうあるべきなのでしょうか。

重要なのは、将来の金利上昇をも想定した上で、それでも収益を確保できる事業計画を立てることです。 その上で、価値が下がりにくい良い不動産を選んで投資していくことが肝要です。そのためにも「プロの目利き」が必要になってくるのです。