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7.今は遵法性が大事!その物件、検査済証ありますか?

経緯

Sさんは、ターミナル駅前で築20年のソシアルビルを8億円全額借入で購入しました。
しかし、その物件はいわゆる違法建築であったために、融資を受けられない状態にありましたが、手取りでの利回りも7%を超えていた為、なんとか購入まで漕ぎつけたく、様々な金融機関と交渉の上、自宅をも担保に差し入れ、なんとか融資を受けることができたのですが、喜んでばかりもいられません。

というのは、局地的なバブルで、そろそろ潮時だと思ったSさんは、ファンドに売却しようとしましたが、9億3,000万円の価格提示は受けたものの、違反建築の為に結局契約締結に至りませんでした。

個人資産家から7億で購入希望がありましたが、違反建築のため融資が付かず、最終的には、現金で購入するという法人に足元を見られ6億5,000万円でしか売却できませんでした。

つまり、違法建築だというだけで1億5,000万円もの売却損が出ることになったのです。

違法建築

建蔽率・容積率オーバーによる違法建築は、収益率を高めるために床面積を増やしたりしているのですから、手取り利回りが高い事が多いのですが、購入しようとしたときには融資を受けにくいのが現実です。

違反建築と言えば以前、某ホテルチェーンの件が話題になりましたが、1階部分に身障者用駐車場を設けるべきところ、建物の完成時の検査を受けるや、直ちにスタッフルーム等に作り替えて営業を開始するという方法だったようですが、建設業界の人に言わせると、少しでも事業収益性を良くするための違反改造は、実は氷山の一角とも言われています。

違反建築物の怖さ

しかし、この違反建築物については、火災時等その違反によって死亡者が出た場合、所有者責任が問われることは、歌舞伎町の雑居ビル火災によって衆知の事実となりましたが、違反建築物を購入しようとしても、融資が付きにくいだけでなく、売却しようとしても困難であることは常識のことなのです。

融資が付きにくいという点では、高利回りの借地権物件でも同様なので注意が必要です。