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1.収益性の低い駐車場を売却して都心ビルを購入①

状況

スポーツ施設事業を営むE氏は27億円の資産を持っていた。主な資産は2,000坪という広大なスポーツ施設のほか、駐車場、アパート一棟、貸し倉庫で、対策を講じないと相続時にスポーツ施設事業が廃業に追い込まれる恐れがあった。

 

対策

本業であるスポーツ施設事業を守るためには、本業の収益向上のほか、納税資金の捻出、倉庫用地の有効活用など、抜本的な対策が必要でした。

そこで、まずスポーツ施設事業をスクール事業へ転換し、収益を高めることを提案しました。アパートは借主立ち退き後、駐車場とともに売却し、都心の収益物件に組み替えることにしました。この時点で、相続税評価額は21億円に圧縮できました。

貸し倉庫は自宅に隣接していたので、できれば売却ではなく有効活用したいということでした。そこで、有効活用を検討しながら、倉庫を借りている運用事業者に解約の申し入れをしました。しかし、契約期間満了時を迎えても合意してもらえませんでした。

スポーツ施設を残すためには、倉庫用地の有効活用が必要ですが、立ち退いてもらえないというリスクがある以上、有効活用を勧めるわけにはいきません。それなら、売却して資産を組み替えたほうが得策と考え、E氏にも理解していただきました。ちょうど入居者付きでも購入したいという買い手が現れたので、売却を決断しました。

効果

同じ場所にこだわって有効活用するのではなく、他の場所の資産に組み替えることで、相続対策と収益アップの両方が実現可能になりました。

事業用資産の買い換え特例を使って、倉庫用地を売却して都心の収益物件を購入し、譲渡税を繰り延べ、約1億円の税金を2,000万円に軽減することができました。また、都心の収益物件へ組み替えたことで、小規模宅地の評価減も活用することができました。

その結果、相続評価額は18億円までに圧縮することができ、収益アップによって相続税の納税にもメドが立ち、スポーツ施設を守ることができました。

不動産の収益は、対策前の1,200万円から、2,500万円と約2倍になりました。