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3.マンション建築、ローサイド店舗活用との比較

状況

 地方の資産家が相続税対策として、

  1. 遺産の分割
  2. 納税対策
  3. 節税対策

を考えている。
遺産の分割は遺言書や養子縁組によって、納税対策は納税予定地を確保したが、納税予定地から収益を上げたい。

対策

活用の対象不動産は斡旋道路沿いの1,100坪にある土地(時価4億円、現在は駐車場と資材置き場、年間収入450万円)でした。

そこで、

  1. マンション経営
  2. ロードサイト店舗
  3. 都心物件への資産組み替え

都心物件への資産組み替えの3つの方法について、利回りと相続税効果を比較検討してみることにしました。

1.マンション経営
 述べ床面積880坪(44戸)のマンションを建設します。坪当たり建設コストを60万円として建築費は5億2,800万円、総投資額は9億2,800万円になります。これに対して期待される家賃の年間収入は3800万円(一戸当たり80,000円/月、入居率90%)で、投資総額(土地時価+建築費)に対する表面利回りは4.1%です。市場調査では「近郊のマンション、アパートの空室率、利回り実績を調べると、リスクが大きい」という結果でした。

2.ロードサイド店舗
 立地条件には問題がないので外食、ドラッグストア、ホームセンターなど15社に出店の意思の有無を打診した結果、7社から「検討する」という回答がありました。  駐車場スペースを考慮すると、建坪600坪規模の店舗が適当で、建築費は2.4億円(坪当たり建築コスト40万円)になり、総投資額は6.6億円。600坪規模の店舗の賃料は最高で月額250万円ですから、年間収入は3,000万円になり、利回りは4.5%です。
 市場調査の結果は、1.商圏が3万人程度しかなく人口流入も鈍い、2.人や車の動線が、この土地に向かっていない、という消極的なものでした。

3.資産の組み替え
 土地を売却して都心の不動産を購入する方法です。土地価格4億円に対して、譲渡所得税(事業用資産の買い換え特例を適用)が2,300万円、売却・購入諸経費が3,700万円かかるので、手取り額は3億4,000万円。この資金で都心のビルを購入します。
 駐車場と資材置き場のときは年間収入600万円、手取り収入は450万円でした。ビルからの年間賃料収入は2,150万円で、諸経費が750万円かかりますが、手取額は1,400万円に増え、投資額(土地時価)4億円に対する表面利回りは5.4%になります。しかも、更地が貸家付建付地になったので、相続税削減効果も6,400万円あります。

検討の結果、3.の資産の組み換えが、もっとも高い利回りをもたらすということがわかりました。