2018.10.01
市況・トレンド
現場重視のきめ細やかな管理・運営がビルの稼働率を左右します。

PM事業部に求められるのは、多岐にわたる実務能力と知識

当社では、不動産共同所有システム「ADVAN TAGE CLUB(アドバンテージクラブ」(以下AD)で多くのオフィスビルを運用しており、私たちPM(プロパティマネジメント)事業部は、株式会社青山綜合エステート(当社100%子会社)がマスターリースするビルの管理・運営を行います。具体的な業務内容としては、テナントの与信調査から契約書・請求書の発行、ビルの各種設備の管理、修繕・改修や日々の清掃による衛生や美観の維持など、多岐にわたります。私たちが貸主の立場でビルを管理・運営するため、例えば、設備の修繕時に、管理会社がビルの所有者にお伺いを立てる場合に比べてスピーディーに対応できるといったことも特長の一つです。
ビルそのものの魅力を高める努力をすると同時に、不動産賃貸管理には、様々な分野で専門的なノウハウが要求されます。例えば管理にかかわる建築や消防の法改正のキャッチアップなど、多くの専門家や協力会社と連携し、常にテナントの満足度の維持・向上を図っています。あまり表に出ることはありませんが、PM事業部の仕事は「ビルの管理・運営を統括するプロデューサーのような仕事」と言うと分かりやすいかも知れません。


銀座に所在するADVANTAGE CLUB運営物件の屋上にて撮影。
実際に赴くと、都心の中でも中心部の優良な立地であることを実感する。

AD物件の魅力は、立地と時代に合わせたスピーディーな改修

私たちが管理するビルは、ほとんどが都心5区と言われる賃料の水準が高く、下落リスクの小さいエリアにあります。さらに駅にも近く、商業エリアやオフィス街にあることなど、テナントから見て魅力があり、マーケットにおいて資産価値のある優良物件が厳選されています。そういう意味で、当社の仕入れ部門の力は本当に大きいと思います。また、ここ数年は経済の安定により、都心のオフィス需要が高い状態が続いています。2020年には東京五輪も開催され、各所で再開発事業もありますので、この流れはしばらく続くのではないかと思います。
一方、オフィスに求められる設備やレイアウトは昔と比べて変わってきています。当社の管理ビルは竣工後30年前後の中古物件が中心ですが、きれいで安心できるオフィス環境でないと新規の入居にも影響が出てしまいますから、リノベーションやメンテナンスがとても重要です。物件購入後に一括してリノベーションを行うこともありますし、稼働後は水回りや空調といった建物設備を常にチェックし、何か問題や要望があればスピーディーに修繕や改修などに対応しています。
仕入れ部門からバトンを引き継ぎ、PM事業部がきめ細かな管理・運営でテナントの満足度を高めることで、現在は100%稼働を維持しています(2018年8月末現在)。それが、結果としてお客様への安定した配当にもつながっています。今後も、グループで連携を図りながら、魅力的なAD物件をご提供してまいります。

溝口 陽介
不動産事業本部 PM事業部 第二グループ コンサルタント

大学卒業後、不動産デベロッパー、商業施設などのプロデュース会社を経て当社入社。PM事業部にて、複数の賃貸ビルの管理・運営を担当。現場に日々通い、所有者、入居者や利用者の立場になり、「『安全・安心』に利用いただけるビル」を目指し業務に従事する。

※役職名、内容等は取材時のものです。