「大相続時代」到来! 富裕層の複雑化・多様化する「財産の問題」を解決するには?

2025.07.17
左から、税理士法人チェスター代表社員 荒巻 善宏 、青山財産ネットワークス代表取締役社長 蓮見 正純 氏、税理士法人チェスター代表社員 福留 正明 氏

事業承継や相続など、富裕層の財産に関わる悩みは多様化・複雑化している。個人での問題解決は難しく、複数の専門領域にまたがる知見を持った専門家による総合的なコンサルティングが求められるようになった。そのような状況の中、財産コンサルティング分野における数少ない上場企業である青山財産ネットワークスと、相続専門のプロフェッショナル集団であるチェスターグループの業務提携・経営統合が2024年末に実現した。両社の経営陣に、統合による顧客メリットなどを聞く。

富裕層の財産にまつわる問題を取り巻く環境の変化

富裕層の財産にまつわる問題は複雑化・多様化している。その主な要因は、インフレや為替、金利、株価といった経済環境の変動、経営者の高齢化による事業承継の問題、都市部の地価上昇と地方の地価下落による資産の見直しの必要性や、投資判断の難易度の上昇といったことだ。

また、相続に関わる問題も多い。2015年の相続税改正で基礎控除額が引き下げられ相続税の課税対象者が倍増したこと、国際化の進展により海外に資産や家族があるケースも増え、国をまたいだ相続問題が発生すること、所有と経営の分離による経営体制の刷新やM&A、従業員承継などによる親族外承継等の選択肢が増えているといったことだ。

こうしたなか、「当世代」が築いてきた財産を「次世代」へ円滑・円満に承継していくためにはどうすればよいのか。将来発生する相続やその後の状況に備えるためには、その場その場の対応ではなく、現在の経済状況に応じた生前の対策など早めの準備が重要であり、長期的な視点で計画を立てることが求められる。

「当世代」から「次世代」にわたるワンストップの財産コンサルティング

----両社の強みや、業務提携・経営統合による顧客メリットを紹介してください。

青山財産ネットワークス 代表取締役社長 蓮見 正純 氏

蓮見 正純 氏
青山財産ネットワークス
代表取締役社長

青山財産: 青山財産ネットワークス(以下、青山財産)の強みは、財産の承継・運用・管理を一気通貫でプランニングできること、またお客さまの円滑な相続・事業承継をサポートし、最適な財産構成を実現できることです。不動産、金融資産、自社株などの資産全体から見て最も適した構成のプランを設計しご提供します。

特に不動産分野では、小口化商品の組成におけるパイオニア的な存在です。問題になりがちな相続・承継の際の流動性や分割の課題を解決に導くサービスを提供しています。

チェスター: 青山財産が財産の承継・運用・管理全般にわたってサービス提供しているのに対して、チェスターグループは「相続」という領域に特化しているのが特長です。相続税申告件数が年間3000件以上と日本最大規模の実績を持ち、全国15拠点のネットワークを通じて、どの地域のお客さまにも均質で高品質なサービスを提供できるのが強みです。

提携・統合により、相続関連サービスを含めたワンストップの財産コンサルティングが提供可能に
税理士法人チェスター 代表社員 福留 正明 氏

福留 正明 氏
税理士法人チェスター
代表社員

税理士法人チェスター 代表社員 荒巻 善宏 氏

荒巻 善宏 氏
税理士法人チェスター
代表社員

青山財産: これまで青山財産は生前や相続発生後のコンサルティングは強みとしていたものの、相続時の対応を前面に押し出したサービス展開は行ってきませんでした。特に相続税申告、財産整理・相続登記といった相続発生時のニーズに関しては、案件ごとに提携している司法書士や行政書士の方々に依頼するなどして対応していました。

一方チェスターグループは、相続に特化したプロフェッショナル集団であり、青山財産が手薄であった相続税申告や相続手続きに大きな強みを持っています。強みと弱みを相互補完し合うことのできる、理想的な組み合わせだと思います。

チェスター: まったく同感です。チェスターグループはこれまで相続という"一時点"でのお手伝いしかできていませんでしたが、青山財産との統合により、お客さまの財産に関わる総合的なコンサルティングが提供できるようになります。

青山財産: 当世代の生前から、相続を経て、次世代にわたる長期的かつワンストップでフォローできる体制が整ったことで、お客さまはより安心して青山財産にお任せいただけるかと思います。

エリアに関しては、青山財産は東京本社と大阪支店のほか、子会社である青山財産ネットワークス九州、千葉に拠点を持つ日本資産総研に対象地域が限られていましたが、チェスターグループの全国15拠点が加わることで格段に広がり、地方に不動産をお持ちのお客さまに対しても迅速に対応できるようになりました。

チェスター: 加えて、専門的な知見を持つ人材が厚くなったこともお客さまにとってメリットになるでしょう。青山財産グループ内の150名を超える国家資格を有する専門家と、相続に関する豊富な知見を持つチェスターグループの専門家が連携することで、より精緻で質の高いソリューションやサービスを提供できるようになります。

次世代、さらには次々世代まで100年後も財産に関するベストパートナーでありたい

----これまでの両社の連携事例や、今後の展望についてお聞かせください。

青山財産: お客さまに対して「相続に強い」ということを理解していただく上で、チェスターグループの相続税申告件数が年間3000件超という実績は信頼の証になっています。また、連携は始まったばかりではありますが、地方のお客さまの財産コンサルティングの中で、青山財産がプランを描き、その実行の過程となる不動産の売却をチェスターグループが担当し、案件を推進している事例があります。

チェスター: おっしゃるとおり、全国各地に不動産を持つ大規模資産家の方々の相続税申告を、青山財産からの紹介でチェスターグループが担当し、全国拠点を生かして円滑に処理する例は多いですね。また、一次相続で苦労されたお客さまが二次相続で子供世代に同じ苦労をさせたくないと考えて、相続税申告はチェスターが、相続コンサルティングは青山財産が担当するというケースもありました。

青山財産: こうした例は、今回の統合により、さらに増えていくでしょう。より多くの富裕層のお客さまに品質の高いサービスを提供し、長きにわたりご相談いただける存在であり続けることが、私たちの使命だと考えています。そして、お客さまに満足していただき、その結果として「富裕層ビジネスの第一人者」として社会やお客さまに認められる存在になれればありがたいと思っています。

チェスター:財産や事業承継の課題は年々複雑化していますが、高い専門性と幅広い知見を持つプロフェッショナルが一体となることで、これまで以上にお客さまに質の高いサービスを提供できると確信しています。そして、青山財産とチェスターが長期間にわたって一気通貫でお客さまの財産の承継・運用・管理をサポートしていきます。

青山財産ネットワークスグループの全体像

----最後に、富裕層の財産管理について、読者の方々へメッセージをお願いします。

チェスター: 富裕層にとって相続は、単なる財産の承継ではなく、家族の未来を左右する重要なテーマです。突然訪れることもあるため、なによりも「早めの準備」が重要です。また、税金面だけでなく、家族の幸せや事業の継続、社会への貢献など「総合的な視点」で財産を捉えることで、より豊かで自分らしい財産承継を実現していただきたいと思います。

青山財産: 日ごろから自分自身の身体を俯瞰(ふかん)して診てくれる主治医が大切な存在であるように、財産に関する問題解決においてもメンターが必要です。私たちは、当世代から次世代、さらには次々世代へと長期にわたりお客さまに寄り添い、「100年後もお客さまのベストパートナー」であり続けたいと願っています。

  • 2025年6月16日~2025年7月16日に日経電子版広告特集にて掲載したものを転載。
  • 著作・制作日本経済新聞社 (2025年日経電子版広告特集)。記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます。
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