目標(ゴール)を見据え、長期的な運用プランを設計
1991年に創業した青山財産ネットワークスは「財産の承継・運用・管理を通じてお客様の幸せに貢献する」という理念のもと、財産にまつわるさまざまなコンサルティングを提供してきました。
しかしその一方で、これまで十分にご提案できていなかった領域がありました。それが「金融商品の運用」です。金融商品は投資判断が非常に難しいため、安易にサービスの提供を始めることができませんでした。
そして2021年、投資哲学に賛同できる運用会社――米国に本拠を置くディメンショナル・ファンド・アドバイザーズ(DFA)(※1)との出会いにより、自信を持って金融商品をお勧めできるようになりました。
(※1)ディメンショナル・ファンド・アドバイザーズ/米国を中心に世界15拠点に1,600名超の従業員を配し、9,688億ドル(約154兆円)を運用している運用会社(2026年3月末時点、1米ドル=158.705円)。ノーベル経済学賞の受賞者が複数在籍し、学術研究にもとづく運用手法と一貫した投資哲学により、約45年の運用実績を有する。
「青山フィナンシャルサービス(AFS)」を創業し、金融商品仲介業をスタート。「ディメンショナル社の商品を、独立系フィナンシャル・アドバイザー(IFA)(※2)のアドバイスにより運用する」という選択肢を、お客様の財産ポートフォリオに組み込んでご提案しています。
(※2)IFA/金融機関から独立し、中立的な立場で資産運用アドバイスを行う専門家。金融商品仲介業者として金融庁の登録を受け、証券会社や銀行と業務提携し、有価証券の売買の仲介を行う。
AFSでは、短期的な値動きに左右される投資ではなく、人生全体を見据え、長期的な視点で資産と向き合う運用を基本に据えています。日々の相場動向に振り回されることなく、それぞれのライフプランに沿って、安心感を持って継続できる資産運用を重視しています。
市場予測にもとづいて商品を入れ替える短期的な戦略ではなく、お客様一人ひとりの「目的」「目標」を起点に、必要な運用のかたちを共に整理し、継続的に伴走することがAFSのスタイルです。その過程では、コンサルティングとコーチングの両面から支援を行い、次の4つの「D」を大切にしています。
Discover......お客様の背景や価値観を深く理解する
Design......ライフプランに基づいた運用プランを設計する
Deliver......運用の考え方と選択肢を分かりやすく共有する
Discipline......長期的な方針と運用の一貫性を保つ
運用を「成果」だけでなく「向き合い方」から見直すことで、心穏やかに継続できる資産運用を実現しています。
こうしたAFS独自の理念と実践に基づくコンサルティングを通じ、私たちは、従来とは異なる投資体験を提供しています。
実際、約5年間にわたるAFSの支援により、投資体験が大きく変化したお客様の事例をご紹介します。
Aさん(50代)は、奥様と2人のお子様を持つ元企業オーナー。M&Aでの事業譲渡により手にした現金を、「セカンドライフの充実」「次世代への承継」を見据えて運用していました。
以前から青山財産ネットワークスの財産コンサルティングを活用されており、2021年のAFS創業と同時に、金融資産運用についてもご相談を受けたのです。その時点では、複数の手段で運用していたものの、それぞれについて不安や疑念を抱いていらっしゃいました。
●銀行
→「預金をどれぐらい確保しておくべきなのか分からない」「インフレによる目減りが心配」
●銀行系証券会社
→「リスクを取り過ぎているのではないか?」
●外資系プライベートバンク(PB)
→「戦略の理解が難しい」「この運用がベストなのか判断がつかない」「管理費用が割高」「パフォーマンスに不満」
●ネット証券
→「低コストだが、幅広いラインナップから何をどう選んだらよいのか分からない」
●生命保険
→「事業運営時に加入していた保険を継続しているが、今、必要なのだろうか?」
こうしたお悩みを受け、私たちはまず運用資産をすべて開示していただき、内容の分析から着手。分析結果をもとに、「そもそも何を目的として運用しているのか」という原点に立ち返り、「想定するゴールに対して現在の持ち方や商品が適切かどうか」という視点で課題を洗い出しました。
Aさんは、全体を俯瞰した運用の重要性を認識。初期の段階では、銀行預金と生命保険の適切な水準を見直しました。そして、銀行にある余剰資金を活用し、AFSでの運用がスタートしたのです。
私たちからは毎月の資産運用レポートを配信するほか、半年ごとにポートフォリオの現状分析と見直しの提案を行いました。Aさんは、既存取引先である証券会社や外資系PBの担当者からの提案についても私たちに共有してくださり、客観的な第三者のオピニオン、アドバイスを前向きに受け取っていただいています。
このほか、米国ディメンショナルからの来日イベントや個別面談、当社との対談動画の配信などを通じ、本来あるべき運用の考え方がAさんの中でアップデートされていきました。
学びを重ねる中で、ご自身の運用における目標や目的に照らし合わせた結果、「相場動向によって資産配分を変える」のではなく、「ライフプランに基づいた資産運用のあり方を重視する」という理解に至りました。また、アドバイザーに対しては、「パフォーマンスの良い商品を提供する存在」ではなく、「長期的な視点で伴走し、ファミリー間の合意形成を支援する客観的な第三者」としての必要性を認識いただきました。
そして、AFSでの運用に取り組む中で、着実性を実感され、「マーケットが変動する中でも安心して保有できる」という手応えを得られました。こうした経験を通じ、お付き合いを開始して4年後には、運用資産をAFSに集約いただいたのです。

最近は中東情勢の不安定化などを受け、市場の先行きに不安を感じる投資家も少なくありません。そうした局面でAさんと面談した際、以前とは異なる向き合い方を感じさせる言葉をいただきました。
「今は相場を自分で確認することも、残高をチェックすることもなくなった」
「AFSをアドバイザーに据えることで、良い状態で手放すことができ、安心している」
相場を見ながら分析や検討を行い、頻繁に担当者とやりとりをしていた頃に比べると、運用に関する不安が解消され、心穏やかに過ごせるようになったということです。お客様がそのような状態でいられることこそ、私たちがお届けしたい価値ですので、このお言葉は非常に嬉しいものでした。
お客様の信頼と期待に応え、日本に「アドバイザー」の文化を浸透させたい
AFSの創業から5年。Aさんと同様の信頼関係を築けたお客様が多数いらっしゃいます。皆様からいただく感想や評価をまとめると、次のようなポイントに信頼を置いていただけていると感じます。
●一貫したスタンス
・面談の冒頭では、必ず「運用目的」に立ち返ることを徹底
・市場環境に左右されることなく、目的・ゴールに基づく資産配分の考え方を一貫して維持
●高い透明性と情報開示
・いただく費用と提供する役務の内容を明確に開示し、その妥当性についても丁寧に説明
・長期視点に基づいた再現性のある運用プロセスを重視
●真に中立的な立場
・一般的に金融機関では組織方針や商品戦略の影響を受けやすい
・AFSは、経営理念を前提に、現場に大きな裁量がある
そして、お客様がAFSに寄せてくださる期待として、次の4つがあると感じています。
●専門能力
●コーチング
●利便性
●継承
「専門能力とコーチングにより、資産管理の現状と指針を示す」
「資産管理・運用管理・承継・相続対策を一括して任せられる利便性」
「承継者であるお子様方への投資教育、コミュニケーションにより、次世代へ資産を継承」
――こうしたご要望に対し、青山財産ネットワークスグループの連携力を活かしてお応えしてまいります。
AFS創業から5年間の経験を積んできた中では、まだまだ課題を感じている部分もあります。
一つは、「資産運用にアドバイザーをつける」という文化が、日本では十分に根付いていないこと。「アドバイザー」と呼ばれる存在は多く見られますが、私たちのような立場・視点で伴走するアドバイザーが少なく、文化が浸透していない状況です。
もう一つは、科学的アプローチに基づく投資の考え方が、業界全体やお客様の投資行動にあまり取り入れられていないことです。市場予測に基づく短期的な戦略変更に振り回されてしまうケースや、コストを抑えるためにアドバイザーをつけず自ら運用した結果、マーケットに高い授業料を払ってしまうケースも見受けられます。
AFSの考え方が日本でカルチャーとして定着するには、まだ時間がかかるでしょう。それを実現させる社会的意義は非常に大きいと確信しており、これからもぶれることなく取り組んでいきたいと考えています。
- 大垣 和美Ogaki Kazumi
- 株式会社青山フィナンシャルサービスAFS統括部長 兼 ウェルスマネジメント部長
2021年、青山フィナンシャルサービス入社。ゴールベースによる資産配分の構築と伴走型コンサルティングを手掛ける。それ以前は、大手証券会社にてプライベート・バンキング部門、本社企画部門等を経験。企業オーナーや富裕層の資産保全など各種ソリューション提供に従事し、プライベート・バンキング部門では営業管理職を務める。
AFP(日本FP協会認定) 、金融知力普及協会認定上級金融商品フェアアドバイザー、中学校・高等学校教諭一種免許(数学)
- 専門分野
- 資産配分の構築、伴走型コンサルティング
